米軍がイラン攻撃を再開した朝、1,880円安から全戻し。MSQ前日のねじれた一日

本日の日経平均は+38円の64,217円となりました。終値だけ見ればほぼ前日変わらずですが、ザラ場の安値は62,335円と一時1,880円超の下落となっており、そこからほぼ全戻しする荒い一日となりました。日本時間の朝方に米軍がイラン国内への攻撃を再開したとの発表が伝わったことが売りの直接の引き金となりましたが、メジャーSQを翌日に控えた需給のなかで主力株の一部に買い戻しが入った形です。
米軍がイラン攻撃を再開、トランプ氏は「攻撃継続」を宣言
米軍がイラン攻撃再開 イラン側はホルムズ閉鎖「通航なら攻撃対象」
トランプ氏、イランへの再攻撃を警告-停戦維持が一段と不透明に
売りの引き金となったのは、米軍によるイラン攻撃の再開です。米中央軍は日本時間の11日の朝にかけて、イラン国内の「複数の標的」への攻撃を開始したと発表しました。前日にイラン軍が米軍の攻撃用ヘリコプター「アパッチ」を撃墜したことへの報復という位置づけで、これに先立ちトランプ大統領は自身のTruth Socialで「イランは交渉を長引かせすぎた。今や代償を払うことになる」「攻撃を継続する可能性がある」と相次いで投稿していました。
イラン側も、ホルムズ海峡を石油タンカーや商船に対して閉鎖し、通航する船舶は攻撃対象とすると宣言。世界の原油輸送の動脈であるホルムズ海峡が事実上の戦闘海域となるリスクが意識され、原油高を通じたインフレ圧力と地政学リスクの両面で株式市場には逆風です。前夜のNY市場は別の材料でも崩れており、5月の米CPIが前年同期比+4.2%と3年ぶりの高水準となったことを受け、NYダウは-953ドル(-1.87%)、ナスダック総合(-1.98%)、S&P500(-1.62%)と揃って大きく値を消しました。中東リスクとインフレ再燃が同時に来た格好で、東京市場が朝方売り一色になったのも無理はなかったと思います。
朝に約1,880円安。主力株の一角への買い戻しで全戻し

【↑】日経平均 大引け| 小反発、朝安も主力株の一角に買い戻し (6月11日)
東京市場は朝方から大きく売り優勢で始まり、寄り付き直後には62,335円までおよそ1,880円下げる場面がありました。半導体・ハイテクを中心に幅広く売られ、前場は完全にリスク回避一色の地合いだったと思います。ところが午後にかけて主力株の一部に買い戻しが入り、終値は前日比+38円とほぼ全戻し。日中値幅は2,000円超に達しました。
ただし、戻したのはあくまで日経平均の指数面が中心です。TOPIXは-17.25ポイントの3,830.35と小幅マイナスで終えており、市場全体としては売り優勢のままでした。指数寄与度の高い一部の値嵩株が戻しを主導したものの、地合いそのものが好転したわけではなさそうだ、と感じています。前夜のNYのような全面安にはならなかった点は安心材料ですが、終値の+38円だけを見て楽観するのは早いように思います。
MSQ前日のオプション建玉とポジション調整
【2026年6月12日注意】メジャーSQって何?株価が急に動く理由を初心者向けに解説
本日が大きく振らされた背景には、明日のメジャーSQ算出も無視できません。SQは毎月第2金曜日に算出されますが、3月・6月・9月・12月は先物とオプションの限月が重なる「メジャーSQ」で、精算される建玉が数兆円規模に達するため、前日からポジション調整による需給で相場が荒れやすいタイミングです。今日の前場の急落と午後の急戻しも、純粋な売り材料・買い材料だけでは説明しきれない振れ方で、SQ絡みの需給がかなり効いていたのではないかと思います。
その需給を見るうえで参考になるのが、6月限オプションの建玉残高です。投資の森のデータでは、6月10日時点でコール側の最大建玉は権利行使価格65,000円に5,572枚、プット側の最大建玉は50,000円に15,448枚と、プット側の建玉がコール側の約3倍に積み上がっています。現値64,000円台の上にはコール65,000円が壁として意識されやすく、下値側はプット50,000円までヘッジが厚いという構図です。あくまで読み筋ですが、本日の終値が65,000円の手前で止まったあたりには、このコール建玉の壁もうっすら効いていたのかなと感じます。
ポートフォリオ
本日は売買を行わず、前日からの保有を継続しました。
| 銘柄 | 保有数 | 建単価 | 現価格(前日比) |
|---|---|---|---|
| セルシス | 500株 | 1,583.41円 | 1,877円(-3.30%) |
| 中央自動車工業 | 100株 | 2,085円 | 2,018円(-0.69%) |
| 情報戦略テクノロジー | 100株 | 839円 | 858円(-3.49%) |
前日に+3.74%と8ヶ月ぶりの高値を更新したセルシスは、本日は-3.30%と反落しました。急ピッチで上げた直後だけに、ある程度の調整は織り込んでいたつもりですが、指数が全戻ししたなかで主役の中小型株に資金が回らなかったのは、相場全体の弱さを映している気がします。とはいえ建単価1,583円に対してはまだ十分にプラス圏で、ここからの値動きを冷静に見ていきたいと思います。
情報戦略テクノロジー(-3.49%)もセルシスとほぼ同程度の下落で、こちらは中小型株全般のリスクオフを引き受けた形です。中央自動車工業(-0.69%)は相対的に底堅く、内需・地味銘柄が荒れ相場で効いた印象でした。明日のメジャーSQで需給が一度リセットされたあと、来週の日銀会合まではポジションを大きく動かさず様子を見たいと思います。









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